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ダヴィデの塗油、ダヴィデとゴリアテ

オノレ親方の作風は13世紀後半のパリ絵画の伝統を受け継いだ優美で洗練されたもの。衣服に施された陰影法によって人物に丸みがつけられている。顔のタイプはいくつかの定型に従っているが表情に変化がつけられている。画面に奥行きはないが、画像上部の右に描かれた建築部分は画面と角度があるように描かれている。
預言者サムエルはイスラエル王サウルの王位継承者を探すためにベツレヘムに来て、エッサイとその家族に出合った。年長の7人の息子たちは主の意にかなわなかったが、末子ダヴィデが王に選ばれ塗油された。
ペリシテ人の戦士ゴリアテは大男で全身武装している。対するダヴィデはサウルが提供した鎧甲を断り、石投げで立ち向かう。ダヴィデの石がゴリアテの額に命中しゴリアテが倒れる。次いでダヴィデはゴリアテの上に乗り、その首を切り落とす。(サムエル記)
ダヴィデは2回登場、左の黄色い衣裳の人物はサウル?

世界美術大全集10 ゴシック2 1200年代後半
オノレ親方 ダヴィデの塗油、ダヴィデとゴリアテ
「フィリップ4世の聖務日課書」より モノクロ
1296年頃 写本装飾 20.5×13.5cm
フランス パリ 国立図書館